この数日間、やんごとなき人々の辞儀・礼をテレビでたんと見た。が、いずれも私が習う礼とは違うようだ。業界によって礼の作法にも相違があるのだろうか。これはきっと師匠の云う「周知の羞恥」、恥ずかしくて誰にも訊けないが。
K-5Ⅱs …ヒマそうだなあ。
雨に湿った竹が、火入れ一度の酒を手の平燗でやるような、柔らかな音で鳴る。これがカラリ五月晴れとなれば、いよいよ一年で最も実の詰まった、純米無濾過生原酒のような音に。尺八ハイシーズンが始まる。いや、私は純米無濾過生が一番好きだと言っているわけではなく、少なくともラムネが香るようなそれは今やかなり苦手だ。酒もいろいろ、竹もいろいろ。
コンクール本番5分前の舞台袖、オノレの手にしている竹がメインの楽器ではないことにはたと気づく。長さも違う。青くなって自宅の仏間に戻り、必死で探すも中古で買いあさったダメ竹しか出てこない。もう10分は探しているはずだが、舞台はいったいどうなっていることだろう。そんな夢にうなされて起きた改元の朝。せいぜい気をつけよう。