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いずこじ

陰陽、笹の葉、風の色。琴古流尺八、道中甲有り呂有り。

焼きなすに出番きまらぬさびしいぞ(「夏の俳句自動作成」による)

立秋は過ぎたが、暑さはピーク。この一週間ほどで、これまでに私の使うすべての竹が真夏に呈してきた「音がバリバリに開きすぎてディテールの制御が困難になる」という症状が、先生竹にも初めてあらわれるようになった。言葉で表すのは難しいが、カメラで云えばあまりにも簡単に色飽和してしまうような彩度過多の状態。レコーダーならゲインの上げすぎ状態と云えようか。すぐ全開音に達してしまい、前後のグラデーションや、特に弱音の表現がしづらくなる。これは演奏においてはもちろん不調の部類に入るのだが、「鳴らない」のではなく「野放図に鳴りすぎる」からいけないという状態であって、つまりそれは、私がこの竹の天井にさわれる、否、さわったところからさらにグイッと押せるところまでようやく通じたという証左かもしれず、困ってはいるがちょっと嬉しいような、モヤモヤのこの頃ではある。

このあと、おそらく現在のバリバリ音モードはほどなく止み、半月以内に竹は秋の気配を悟ってまた音を変え始める。となれば、演奏会の前後がその衣替えにバッチリ当たってしまうのだが、私はモードチェンジの日から少なくとも4、5日はないとアンブシュアまわりの修正ができない未熟者。なんとかいい塩梅で季節が流れてくれますように。

さて、行ってきました、ラヂオきしわだ「千年ラヂオ」。相変わらず、だん扇さんの名調子にのせられて、私もうわごとのようにツルツルと喋れはするのだが、収録が終わった瞬間には話したことをすべて忘れていて、自分が何を口走ったか不安になり、しかし恥ずかしくて聞き直すわけにもいかず、ずっと不安であり続けるという前回と同じ体たらく。

そして、なぜだか2週連続でゲストは私。次回の8月14日(日)の放送にもお邪魔しておりますので、よほどのマニアの方はぜひご高聴くださいませ。7日の放送では上記バリバリモードのままリベンジ(返り討ち)の鹿の遠音を吹きましたが、14日は一二三鉢返調を吹奏する予定です。うーん、狭いスタジオで、しかも1m先に人が居る状態で竹を吹くってのはなかなか難しい。思えば昨年の前回はこれに肌寒い・音慣らしなしという条件も重なっていたのだから、まあうまくいくわけはなかった。


LX100

好きな曲を持ってくるよう言われていたリクエスト曲は、私のミスによってえらい放送事故を引き起こし、「夏の日」と「ホームにて」は忌み曲になってしまった。やり直しのきかない放送は恐ろしい。

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河宮拓郎(カワミヤタクオ)
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