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いずこじ

陰陽、笹の葉、風の色。琴古流尺八、道中甲有り呂有り。

死を思い、今日の花を

師の音を愛し、敬い、オノレの音もされよかしと思うのでなければ、師弟の契りを結ぶ甲斐など(師弟どちらにも)ない。また、されよかしはいいが、師匠と全く同じ音を出したい、「あの音がいい」と欲するのは思考と音楽の放棄であって、やはり甲斐はない。大切なのは、師匠や、そのまた師匠が継/接いできた樹、そのいのちを継/接いで、わずかなりとも新たな枝葉を茂らせることだ。金太郎飴のように太さも柄も変わらぬのっぺらぼうの棒っきれをボンドでただくっつけたとて何の意味があるか。

と、これも恣意によっていかようにも「運用」できる題目ではある。また、何も知らずに飛び込んでみたら、そんなことを言っていいような空気や環境ではなかった、という不運な人もいよう。私は宇宙的に超ラッキーなのだ。その運を独り抱いたまま死にたくない。

何やらモヤモヤした不快なものを抱えて結びも定めず書き出したのだったが、どうやら吐き出したかったのはこれか。「邦楽のひととき」再放送は明後日。ヤッホーと大声で呼びかけた、そのこだまというところだろうか。よしなし、よしなし。


LX100

音は湿気の合間に夏のじゃじゃ馬が顔を出すような塩梅。今年は祇園祭の号砲もないままに、二週間もすれば梅雨が明けるのだろう。季節ばかりは巡りきて。
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河宮拓郎(カワミヤタクオ)
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