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いずこじ

陰陽、笹の葉、風の色。琴古流尺八、道中甲有り呂有り。

年のまとめ


撮影/笛木雄樹 市田邸の本公演にて鹿の遠音を演奏中の図。絵がモヤッとしているのは、飛沫拡散防止の紗幕越しに撮影しているため。

今さらながら、「中嶋ひかる奨励演奏会」は本公演・追加公演ともつつがなく終了。延べ3日間、6回公演、30曲というウルトラ長丁場。なかんずく、独奏12回を含む24曲を弾ききった主役・中嶋ひかるさんには感嘆するほかない。

情勢はこの間も、そして今も悪化の一途をたどっているように見える。あとから眺め渡して、いったいどこまでが序の口だったと言えるだろうか。ワクチンが猛烈に効果を発揮する、もしくは、新たに抗体薬が開発されるという道筋以外には、経済危機と医療崩壊で悪夢のシーソーをおこなう現状から脱するシナリオはあり得ないように思える。変異株とやらも出てきて、生物と無生物のあいだのなにかは人を嘲っているかのようだが、これはただの自然。そして、自然を自らのために都合よくつくり変え、調教するのが人間の業であれば、先生方、早いとこやってくんねィ!

この一年、数々の舞台が飛んでいったが、他方でようよう人生最後の八寸に邂逅し、これを吹き込む時間がたっぷりとあった、という意味では何かしら甲斐のようなものはあったかもしれない。もちろん、まだ慣熟には程遠いテイタラクではあるが、この竹と以心伝心の間柄になる未来のある日、その日までの時間はいくらか短縮されたはず。

もうこの年、しかもこの時勢だ。通じない人、尊敬できない人、信用できない人と一緒に何かをしてもすり減る思いをするばかり。せっかくヘンコとしか呼ばれようのない道を歩んでいるのだから、人間をその道に近づけていかねば後半生が勿体ない。すなわち知命。
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河宮拓郎(カワミヤタクオ)
性別:
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