昨日はコーフンしすぎて、今書いたらあとで後悔すると分かっていたので書かなかった。
中国を破ってのオリンピック優勝。卓球にかかわる、トップに近い人ほど声に出して読みたい日本語であり、しかも、叶ったらいいよねと反語的に呟くしかないほど遠い悲願だった。それが叶った。ゆうべはいったいどれだけの数の卓球人が袖を絞ったことか。年寄りほど泣けたはずだ。
混合ダブルスは採用初回でもあり、あるいはわずかにエキシビション種目の風合いを帯びていたかもしれない。でも、7ゲームズマッチで中国を倒したことは、リオの団体戦=5ゲームズマッチで水谷が許昕を破ったことよりも意味的に大きい。ゲーム4つは、勢いや好不調の差などではとれない。まして中国相手では絶対にとれない。
怖いものなしの猛禽系イケイケ現エースと、花道を控えて陰キャぶりも穏やかになってきた元絶対エース、の組合せも味わい深かった。準々決勝での、現エースをフォローしつつの元エースの奮闘、それを受けた準決勝での現エースの覚醒。決勝ではもろともにゾーン突入。凸凹がこうもうまくハマるものかと。
どちらもいっときは世界一の実力を誇り、ことプレーの独創性・カッコよさでは今もって他を寄せつけない存在でありながら、オリンピックにおいては団体以外でのメダルにとうとう恵まれなかった中国ペアのふたり、これまた哀しくも味わい深い。強すぎる中国ゆえに、こういう幻の五輪王者は一定の確率で生まれてしまう。中国ナショナルチームとしては、このペアで十二分に勝てる、次のパリではおそらくチームにいないふたりへのはなむけにもなろう、というもくろみであっただろうが…。
これが空念仏オリンピックでなければ、さらにもう少しは喜べたのに。とまれ、大輪の花火一発。次弾はメダルじゃなくて感染大爆発、なんてのは避けたいが、どうやら…。
LX100
ああ、リオ後の卓球バブルに輪をかけたやつが、また来そうだ。レッスンに群がる少年少女らに圧され、オッサンはますます居場所を奪われていくこととなるが、老兵はナントヤラ、おまけにすぐ故障するポンコツときては、コートに立つ資格さえもない。
いや、祝着。