演奏会までひと月を切った。だしものの曲の独習にはそろそろ飽きているが、飽きたな、なんて思っているうちは本番でいい演奏など到底できはしないだろう。
呼吸に飽きることはないし、呼吸をしくじる人も滅多にいない。人は一生に5億回ほど息を吸い吐くそうだが、たとえば私は、大学2年で末の契という曲にふれて以来、これまでに何度吹いたか。1000回? いやいや、500回吹いたかどうかも怪しい。億とはケタが六つも違う。舞台に上り、「今からちょっと恰好をつけて呼吸をしてみようか」くらいの気持ちで末の契を吹ければ重畳だが、そんなことにはならない。持ち曲が5曲であれば、各曲を1日1回ずつ吹くことだってそう簡単ではなく、それが果たせたとて末の契はあと30回も吹けない。飽きたくらいではスタートラインにすら立てていない。「それは何と呼ぶ品物で、また何に用いるのか」などと「名人伝」の紀昌の境地に達してしまってはかえって竹を吹けなくなって悲しいので、スタートからゴールの間の、程よく俗なところで吹いていたいものだ。
LX100
そうだ告知を。8月7日(日)14時より、ラヂオきしわだ「千年ラヂオ」にゲストとして呼んでいただけることになりました。MCはおなじみ遊人亭だん扇さんの、前に呼んでいただいた時とは番組名が違いますが、要はあの番組です。サイマル放送やYoutubeチャンネルなど聴取の手段はいろいろありますので、お好きな方は是非。私の恥多き来し方は前回でおおかた喋ってしまったので、今回はちゃんとウォーミングアップを済ませたうえでスタジオに臨み、演奏を多めにしたいなァ。そんなゲスト、あまりいないようだけど。
去る土曜は京滋スポーツ祭典・団体戦、すなわち全国スポーツ祭典の予選会。私は年代別・50歳代チームに誘ってもらい、シングルス4試合・ダブルス1試合に出て全勝(危うい試合が複数あったことは黙っておこう)。チームも、40歳代・50歳代いっしょくたでの戦いとなったにもかかわらずめでたく優勝して、全国大会進出を決めたのだった。でも、その全国大会に私は参加しないんだけど。諸事情ってやつで…。